帰宅の徒につく途中の電車での出来事。
人身事故により、電車は上下線とも止まっていました。
実況見分等で運転再開の見通しはすぐには立たず、発車まで数時間駅にて立ち往生しました。
あと5分、あと10分、あと30分、あと1時間、経てば発車すると思い、先が見えずに待ち続けるというのは、正直辛かったです…。
夜のドライブ。
街灯が少ない道を進む。
車内に生き物の気配がする。

「ちっ! 乗るときに虫が入ってきたか…」

男は多少の苛立ちを覚えながら、運転に集中する。
一瞬、首筋に違和感が。
左手でハンドルをしっかりを握り、素早く右手で首筋を叩く。
右手をちらっと見て一言。

「逃がしたか…」

しばらく車を走らす。
ハンドルを握る左手の甲をふと見るとそこには、小さな虫が止まっていた。
(そこにいたか!)

前方をしっかり確認した後、今度こそはと素早く右手で自分の左の手の甲を叩く。

ぺちん!
よし! 手ごたえあり。

そっと右手の掌を見ると、そこには絶妙な力加減にて殺生した小さな虫がいた。

「ごめんな…」

その手を足元に下ろした後、再びハンドルを握る。

そしてまた、しばらく車を走らす。
街灯の近くを通り過ぎたとき、右腕が一瞬照らされ、今度は右手首あたりにそれを発見した。
(なに~、敵は1体ではなかったのか!?)

しかし、男は先ほど1匹を倒したばかり。
まだ、あの感触は覚えている。

(次も一撃で仕留める!)

男は自分にそう言い聞かせ、再度前方を確認。
スピードを若干落とした後、今度は左手で素早く右手首付近を叩く。

(よし! 今度ももらった)
ぺちん!

そして、男は左の掌の中を確認し愕然とする。

「あれ!? 仕留め損なったか」

今度の奴は手強い。
そう感じた男は、しばらくそいつはどこにも止まらないだろうとふんで、運転に集中することにした。

次の瞬間、またも街灯による灯りで一瞬、自分の右腕を照らす。

「え!?」

先ほど逃げたばかりのヤツがまたも同じ場所にいるではないか!

(こいつ、俺を舐めやがって…)

ソイツを視認した瞬間、男の左手がスナップをきかせ、右手首にヒットした。

バチン!!

今度は力加減を一切しなかった。
これで確実にヤツを葬ったはずだ。
悠然とした動きで左手の掌を見た。

「なにぃ! い、いないだと!」

そこに、圧死しているはずのヤツがいないのだ。

(馬鹿な…、俺は無拍子にてヤツをとらえたはず…)

納得のいかないまま、男は運転を続けた。
そして、またも街灯の灯りが右腕を照らした時、男はすべてを理解した。

「ふっ、そうか…、そうだったよな」










「確かそこには、小さな黒子があったよな」

自嘲気味な笑いを押し殺しながら、男は運転に集中した。
おそらく、男は恥ずかしさのあまり、顔は真っ赤になっていることだろう。
しかし、不幸中の幸い、夜の闇がそれを隠してくれる。
こんな馬鹿げた出来事、誰にも言えない。
このままずっと胸にしまっておこう。
男は自分にこう言い聞かせ、帰路についた。

男は車を車庫に入れ、車から降りる時、思わずニヤリと笑う。

「今日のノルマは達成だ…」
帰りの電車の中の出来事。
相向かいの席に女の子が座っていた。
膝上に置いてあるバックから大量の髪の毛が出ている。
バックの中に生首を入れているように見えた。
一瞬マジで焦った!
寿命が数秒縮まったぞ、ゴルアァ!!
昨日、電車が強風のため、2時間以上の遅れが出ました。
で、私は電車の中で1時間30分間立ちっぱなし。空腹ということもあり、マジで倒れそうになりました。

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索